口の重い人を懐柔するのも大変ですが、逆に長広舌の人を黙らせるというのも実は、重要な話力のうちなのです。お構いなく喋りまくる相手のペースをいかに断ち切るか、そのコツを覚えておきましょう。
プロのアナウンサーの仕事のうち難しいものの1つに「インタビュー」が挙げられます。その中でも最も苦労するのが口の重い人に接する時です。特に相手がお相撲さんや高校球児の場合がそうでした。しかし最近はだいぶ様変わりして、お相撲さんはともかく高校生に至っては、どう話せば聞く人に受けるかを計算したうえでスピーチをするようになりました。近頃はむしろ長い話をどう切るかに神経を使うことが多くなっています。
その第一は、相手が話すであろう内容を予め調べておくこと。インタビューの基本は「できるだけ短い質問で相手の話を引き出すこと」なのですが、この場合だけは特別です。相手が言わんとする内容を述べて、相手が「ハイ」とか「そうです」としか言えないようにもっていくのです。それに、あなたの目線もものを言います。じいっと見つめていた目線をふとそらすと、相手は一瞬黙るものです。これはちょっとした高等戦術ではありますが練習してみてください。